意味なんてない
2007年 12月 05日
偏差値、
さすがに全部点が見えなかったって事はなかったでした〜
パチこいてごめんなさい(^^;
明日みんな日本史頑張ってね!!
うちはスタミナ切れてきて…やる気が…
サラエボくんは困っていた。
ついかっとなって、オーストリアくんが大事にしていたブローチを壊してしまったのは、昼休みの事だった。
僕が事件を起こした後にオーストリアくんはずっと泣いていて、ふと顔を上げた時に僕を見た時の目が悲しみと絶望、そして怒りに満ちていたので、僕はこれからおこる悲劇を直感で悟ったのであった。
放課後、オーストリアくんに、ドイツくんが話かけていた。こちらを見てなにやらひそひそと話しこんでいる。ドイツくんはイタリアくんと仲が良い。オーストリアくん一人ならまだしもあの二人を敵に回すと思うと、この先が思いやられた。
翌日、僕の下駄箱には「果し状」と書かれた手紙が入っていた。オーストリアくんからだった。意を決して内容を確認すると、
"今日の放課後、体育館裏にこい"
との内容だった。
僕は恐怖のあまり、しばらくそこに立ち尽くしていたら
「よっ、なに朝から暗い顔しとんねん」
と軽く肩をたたかれた。ロシアくんだった。フランスさんと一緒に今来たところらしい。
「あの…これ」
「ん?果し状?なんやオーストリアからやん。
お前何しでかしたん?(笑)こいつ相当怒ってんで〜」
「じつは昨日…かくかくしかじか」
「ふぅん、ドイツがからんどんのか。
これはおもろいことになりそうやな。
それにしてもお前も不運なやっちゃなぁ。
よっしゃ。俺が加勢したるから安心しとき。
ちょうど最近退屈しとったとこやしな。」
そう言ってロシアくんはボキボキ、と指の骨を鳴らした。
いよいよ放課後になった。ロシアくんとフランスさんと一緒に体育館裏に行くと、オーストリアくん、ドイツくん、イタリアくんが待ちかまえていた。
オーストリアくんは泣きはらした目をしていた。
ドイツくんが口を開いた。
「おぃ、仲間つれてくるとはええ度胸やんけ。
ということはお前らも敵と見なしてええんやな?
覚悟しぃや…」
そこにドイツくんのライバル、イギリスくんが現れた。
「なにやら騒がしいと思ったらなんだいこの騒ぎは?」
「うるさい!!外野は黙ってろ」
ドイツくんが吠えた。
イギリスくんの表情が一瞬固まって、それから氷のような冷笑を浮かべた。
「カチンと来たな。君はあの頃から少しも変わっていない。
ロシアくん、フランスくん、そして…サラエボくん。僕を仲間にいれてくれないか?僕はドイツくんに対する長年の恨みをここで晴らしたい。」
そしてドイツくんらに向き直って言った。
「宣戦布告だぁぁぁ!!!!」
果たして激しい乱闘の火ぶたは切られた。
=中略=
ピロピロピロ
激しい乱闘の中、携帯の着信音が鳴った。ロシアくんの携帯だ。
「もしもし?あ、オトン?うん…うん…えっ?
オカンが?わかったすぐいく。」
ロシアくんは蒼ざめた顔で僕に耳打ちした。
「ごめん、オカンが倒れたんやて。俺そっち行くわ。」
そして急いで去っていった。
僕はロシアくんの背中を見送る余裕もなかった。
そのころ日本くんは、ドイツくんの筆箱から、ドイツくんが中国さんから取り上げていたシャーペンをこっそり盗んだ。
もちろんそれが中国さんの者だと知っての事だった。
後で、中国さんに
「それ、ドイツくんに取られたと思ってた私の…!!
返してよ!!」
と言われるのを期待しての確信犯だった。
日本くんは少しでも彼女と言葉を交わすきっかけを作りたかったのだ。なぜなら、
彼女の事が好きだったからである。
=中略=
そして僕らは勝った。
翌日、教室ではドイツくんが一人になっていた。
僕はそれを何も言わずにただ見ているしかなかった。
憐れんでいるのではない。優越感にひたっているのでもない。
ただ、大切なものを失ってしまった虚しさを感じて、
秋の淡い青い空にはしる飛行機雲を見つめた。
それはまるで一筋の涙のようだった。
-完-
by center-347r
| 2007-12-05 23:19
| ●出来事●